腰痛にはベートーヴェン?!

スカイツリー開業から1年の昨日、
すみだトリフォニーホールで行われた1周年記念コンサートに行ってきました。
 
題して「ベートーヴェン・ザ・634+1」。
スカイツリー634メートルにかけて、ベートーヴェン交響曲から
第6番、3番、4番(+1=5番)を演奏するという企画。
奏でるのは、すみだトリフォニーホールをホームグラウンドとする、
 
このコンサートホールはスカイツリーと同じ墨田区錦糸町にあります。
錦糸町の駅からホールに向かう途中に、ツリーのほぼ全身を見ることができるスポットがあり、
スカイツリーからも歩いて20分ほどの距離です。
 
昨年もスカイツリーの開業(+トリフォニーホール15周年、新日本フィル40周年)を記念して、
同様のコンサートがあり、6番の「田園」と4番を聴いたのですが、
とても聴きごたえのあるすばらしい演奏だったので、今年も再訪♪
6番と3番「英雄」を聴いてきました。
私なんぞが改めて言うことじゃないのでしょーが、さすがはベートーヴェン
ブラヴォーです!!
 
さて、「田園」で思い出されるのは、夫の現役最後の年の春場所直前。
ある晩、大阪入りしている夫から
「腰に違和感があるので『田園』のCDを送ってほしい」
と電話がありました。
「田園」の、とくに第1楽章が、腰まわりの不調に効くのだというのです。
 
いまひとつ意味がわからなかったけれど、とにかく場所を間近に控えているので、
ベートーヴェンでも誰でも、腰を治してくれるならば、と
急いでうちのラックから「田園」のCDを探し出し、翌日発送しました。
 
発送する日はたまたま大学時代の友人Mに会うことになっていたので、
彼女に郵便局につきあってもらったのですが、
事情を話すと、クルマを運転しているのに涙を流して大笑い。
“腰痛をベートーヴェンが緩和してくれる”というのがかなり意外だったんでしょう。
たしかに、腰痛ならマッサージだろ、って誰もが思いますよ。
 
ほかにも、モーツァルトは「脳ミソや気持ちが疲れているときに」とか、
ショパンは「風邪の症状をラクにしてくれる」とか、
Mが聞いたら抱腹絶倒しちゃうであろう、夫なりのクラシック療法があるのです。
 
私は幼少期からうちでクラシックのレコードがかかっていたので、
やはりクラシックがいちばん耳にからだに心地よく、
社会人になってからはとくにモーツァルトを好んで聴いていましたが、
私は、脳ミソや気持ちが疲れていたのでしょうか…(@_@;)
 
いまも食事の支度や夕食時にはたいていクラシックを流していますが、
「田園」が腰に効く、うんぬんは意識してみてもあまり感じることができません。
ただ、いつもは心地いいモーツァルトが今日はからだにスーっと入ってこないな、
みたいな感覚をもつことはときどきあります。
 
それはさておき、夫は現役時代とくに40歳を過ぎてから、
からだと対話しながら、稽古はもちろん日々の生活を送っていたといいますから、
私なんかよりずっと、からだの感覚が鋭いんだろうと思います。
 
ほかにも、足の爪を切るのも、体調をみて切っていたし、
腕の毛1本切るだけでも体調に影響すると言っていました。
 
足の爪は、体調が悪ければ切ってしまうのがいいようでした。
でもそれも少しだけ。
私たちみたいに、ただ「伸びたから」という理由だけで切るわけじゃないので、
もしすごく伸びちゃってても、「このタイミングでは切らないほうがよさそうだ」と感じれば
そのまま爪は伸ばされたまま、ということに。
 
それから、ほくろから1本だけ長い毛が伸びていることってありますよね?
あるとき、夫の腕のほくろからびろ~んと伸びてる毛が気になっちゃって、切ろうとしたら、
「それ、切らないほうがよさそう」って言われたんです。
「たった1本の毛が、何かに影響するの?」ってすごく驚いたのを鮮明に覚えています。
 
お相撲さんは、からだが資本。
まったくそのとおりなんですが、それにしてもここまで自分のからだに対して、
研ぎ澄まされた感覚を向けていることに、あらためてプロ根性を感じました。