よっ、元ちゃんこ長!

現役時代、長らくちゃんこ長を務めていた夫は、うちでもときどきパパッとおいしい料理を作ってくれます。
“ザ・男の料理”なので、私が作るそれとはずいぶんタイプがちがいます。
 
しかも、毎回20人分、合宿先などで多いときには300人分を作っていたといいますから、
見てくれより手早さ重視。いかに時間を短縮するかが何よりも優先されます。
(否、おいしさが最優先!)
 
えのきを袋のまま半分に切っているのを見たときには、なるほど!と感心したものです。
(私は真似しないけれど~)
 
そんな夫ははじめのうち、わが家でたった2人分の食事を作ることに戸惑ったそうです。
お米を研ぐ量も升単位だったのが、うちではせいぜい2合か3合。
まるで“おままごと”のようで調子が狂ってしまったのだとか。
 
ときにはちゃんこ鍋を作ってくれることもありますが、
大鍋で大人数分を作るとそれぞれの素材からダシがたっぷり出るから旨みが増すのに対して、
少人数分だと同じように作っても、同じようにはおいしくならないようです。
 
ブリなど私の感覚からすると大きな魚をいとも簡単にさばいてくれたり、
(ちなみにアンコウやアラもさばけるそうです)
鶏がらからダシをとっちゃったり、
私は処理が面倒だからイカを1パイまるごと使ったりしないのだけれど、
そんなのもちょちょいのちょいとやってくれたり……。
 
こんなときは、さすがは元ちゃんこ長!と尊敬してしまうのです。