生きているだけでお金はかかる!のです、ふつーは。

相撲界の常識は一般社会の非常識。一般社会の常識は相撲界の非常識。
元お相撲さんと暮らしてきた実感として、初回のブログにそう書きました。
 
元お相撲さんと生活をともにするなかで、戸惑うことは多々あった。
だから、髷を落としたお相撲さんたちがいざ一般社会に飛び込むと
当惑することはさぞや多かろうと拝察申し上げちゃうのです。
 
お相撲さんでいる限り、衣食住に困ることはありません。
つまり、それらにかかるお金の心配とは無縁なわけです。
もっとも、そういう環境でなければ力士として強くなるために精進できないでしょう。
 
そういった、生活そのものにかかるお金について、
現役時代は考えたこともなかったんでしょう。
結婚当初の夫には、お給料の大半が家賃や光熱費、社会保険などに
消えてしまうことが衝撃だったようです。

「何もしなくても、生きているだけでお金ってかかるんだな
夫がしみじみ言ったこのことばには実感がこもっていました。
 
何か特別なものを食べたり買ったりしなくても、
ただ日々の生活を送るだけでお金がかかるという、
いわば当たり前のことを引退してから思い知った夫ですが、
なにせ目の前で呆然としているのが40も半ばを過ぎたオジサンなんだから、
私は拍子抜けして笑うほかありませんでした~
 
そんなことからも、現役を退いたお相撲さんが一般社会に出て慣れるまでには、
彼ら特有の困苦があるだろうことは推して知るべしです。