着色前の優勝額

東京場所初日の中入りの時間に行われる優勝額の除幕式は
テレビでご覧になったことがある方も多いと思います。
 
前場所と前々場所の優勝力士がまわし姿で土俵に上がって
贈呈者である毎日新聞社さんからの表彰を受け、
2階の観覧席上部に掲げられた優勝額が除幕される、というアレです。
 
さて、優勝額の除幕式に先立って、前日に贈呈式が行われているのをご存じですか?
土俵祭りの直後に国技館の正面エントランス前で行われます。
 
実は去年、初日前日に国技館に行った目的は、この贈呈式。
贈呈式を見にいったら、土俵祭りの行列ができていたので並んでみた、
というのが正直なところです。
 
去年の5月場所前の贈呈式に、私はどうしても行きたかったのです。
そのわけは――
その日に贈呈される予定の優勝額の彩色現場を、
偶然目撃してしまったからなのです!
 
GW前、あるギャラリーの前を通りかかったら、
なんとそこには見覚えのあるお相撲さんの大きな大きな写真が。
そうです、優勝額の写真です!
 
興奮してギャラリーのガラスに顔をくっつけるようにして中を覗いていると、
その写真に彩色を施している女性が手招きしておられます。
欣喜雀躍の態で、遠慮なく中に入り、その様子をしばし見学させていただきました♪
 
優勝額は、白黒写真に油絵具で着色するんです。
(ですから、毎日新聞社さんは表彰状のなかでわざわざ「優勝色彩写真額」と呼んでおられます)
そのほうが立体感が出るので、カラー写真に比べて断然見栄えがよく、
遠くから見られるという性格上、ふさわしいのだと思います。
 
目下、初場所優勝の把瑠都関の化粧まわし部分に着色している真っ最中。
 
イメージ 1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
なるほど、こんなふうに横にして作業されているんですね。
これだけの大きさ(タテ3.17m・ヨコ2.28m)があったら、アタマがつっかえちゃって、
天井が相当高くないと、たしかに縦には置けません。
 
こちらは春場所優勝の横綱白鵬。まだ手つかずの状態です。
 
イメージ 2
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それにしても、こんな場面に遭遇するなんて、本当にラッキー☆
 
さすがの夫も優勝額の彩色現場を見たことはないはず!
と、ギャラリーを出ると夫に自慢の電話をかけました。
 
夫もぜひ見たいというので、2、3日後いっしょに訪ねたら、
すでに作業は終わっていたようで、見られず仕舞い…。
 
把瑠都関のは途中だったし、横綱にいたってはこれからだったのに、
あのあと、すごい勢いで仕上げられたんだなぁ。
 
とにかく、これらがどんなふうに仕上がったのか、
この目でどうしても見たくて、いそいそと贈呈式に出かけたのでした。
 
贈呈式の模様と彩色家の女性についてはまた後日♪