高卒初の十両格行司

前回、高砂部屋の行司・木村朝之助さんは十両格、木村悟志さんは幕下格と紹介しました。
 
十両格と幕下格、と一口に言ってもここには大きな大きな隔たりがあります。
 
十両格に上がるということは、力士が関取になるのと同じで、
いままで上の行司さんのお世話をしていたのが、逆にしてもらえる立場になります。
 
よって十両格への昇進前には、土俵態度、勤務態度、指し違いの数などが査定の対象となり、
可否が決められるのだそうです。
 
それを経て十両格となった朝之助さんが、行司になったのは高校卒業後。
相撲字を見て、これを書いてみたいと思ったのだそうです。
 
ほとんどが中卒で入門してくるなかで、高卒で十両格に上がった人はそれまでいなかったそうで、
先輩の行司さんには入門を諦めるよう勧められたのだとか。
 
朝之助さんは諦めるどころか、それならば高卒で初めての十両格行司になろうと心に誓ったといいます。
 
入門当時、年下の先輩が8人いたそうですが、腐らず投げ出さず真面目に務めて、
7年前の初場所に晴れて十両格行司に昇進。
このとき高砂部屋伝統の名跡である木村朝之助を襲名したのでありました☆