力士の大型化と決まり手の変遷
「つり出し」は昨今、珍しい決まり手のひとつになっているようです。
今場所は2日目に蒼国来が決めていますが、
40年前の1975年は18人が計55回、
20年前の95年は10人が計16回記録したといいますから、
その激減ぶりたるや甚だしい!
その背景にあるのが、幕内力士の平均体重の増加。
今年の夏場所前の測定では161キロと40年前の128キロから33キロも増加しているとのこと。
ちなみにその間の平均身長の伸びは、5センチほど。
この40年で激減した決まり手はつり出しのほか、外掛け(35→4)や上手投げ(126→67)。
その一方で増えたのが、押し出し(179→362)、はたき込み(88→146)、突き落とし(67→104)。
淡泊な相撲が増えたことを裏付けているかのような数字です。
大型化の波に抗うが如く、多彩な技を繰り出す小兵力士が十両の土俵を盛り上げています。
宇良は173センチ127キロの体躯で、新十両だった先場所、
9種類の決まり手を記録し、注目を集めました。
176センチ115キロの里山、173センチ110キロの石浦も観客を沸かせる業師。
彼らがそろって幕内で相撲を取ってくれる日が待ち遠しい♪