旧両国国技館での断髪式

早稲田大学を卒業し、インテリ力士として有名だった笠置山
卒業前に十両昇進を果たしていたため、卒業式には関取の正装である大銀杏を結って出席しています。
 
出羽の海部屋では、打倒双葉山の「参謀役」として
その連勝を止めるための対策と研究に明け暮れたといいますが、
本場所では17回対戦して1度も勝つことができませんでした。
 
さて、その笠置山は、双葉山と同様、昭和2011月場所の番付に名を残したまま引退。
断髪式は、母校の大隈講堂で行われました。
 
一方の双葉山は引退の翌年の11月場所後、
メモリアル・ホールとなった旧両国国技館の土俵で引退相撲を行っています。
 
昭和2111月からGHQに接収されメモリアル・ホールとなった国技館11月場所が開催。
その使用許可は千秋楽までだったところ、相撲協会がとくに懇願して1日の延長が叶ったのだそう
本場所は不入りだったにもかかわらず、双葉山の断髪式だけは超満員だったとか。
 
この旧両国国技館で断髪式を行ったのは、後にも先にも双葉山だけだそうです。
 
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笠置山が引退し大隈講堂で断髪式を行ったのが終戦の年。
 
8月の終戦時に「戦意高揚を支えた報道責任をとる」と朝日新聞を退社し、
その後は戦争絶滅を訴えつづけ、先月101歳で亡くなった
ジャーナリストのむのたけじさんを「偲ぶ会」が今日、大隈講堂で開かれます。
パネルディスカッションやリレートークなどが企画されています。
開演は午後6時半。だれでも自由に参加できます。