13年前のインタビュー記事

昨日のブログを書いていて、”SUMO WORLD”のことを思い出したので、
バックナンバーを引っ張り出してパラパラ見ていたら、
199911月号と20001月号に夫のインタビュー記事の連載を発見!
 
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たぶんその当時には読んでいると思うのですが、まったくもって覚えてないっ。
 
この号ではかなりのページを割いて、九重親方のFCCJ(日本外国特派員協会)での
記者会見の模様詳述しています。
 
そういえば!
同僚の計らいで、このランチョン会見に参加させてもらったのをいま思い出しました
 
FCCJの記者会見は、会見者としがらみのない外国人記者さんがときに
日本人ではためらってしまって聞けないようなことをズバッと聞いてくれるのが特徴で、
私たちにとってはとてもおもしろいんですが、会見者はヒヤヒヤものでしょうね。

さてさて夫についてのこの記事は、相撲に関する著書が何冊かある、
Lora Sharnoffさんというアメリカ人女性によるものですが、
改めて読んでみたら、これがやけにおもしろかった。

英語を母語としそれによって思考する人たちと、日本語で思考するわれわれとでは、
目のつけどころが同じでも、見る角度やとらえ方が少しずつ違っているから、
なんとも興味深いのです。
 
 彼はあらゆる面においてユニークな力士だ。
 38歳は現役最年長であり、国立大学出身としては初めてで唯一の力士である。
 40代まで相撲を取った時津風部屋の元力士・牧本が
 幕内に1場所上がった経験があるのとは異なり、
 彼は関取になったこともなければ、その地位に近づいたことすらない。
 
 話し始めるとすぐに、彼にはほかの仕事もうまくこなせるであろう知性を感じた。
 しかし、38歳のこの力士は相撲を辞めるつもりも、ほかの仕事を探すつもりもまったくない。
 
と始まる記事(要約しています。以降も同様)では、
夫の生まれや育ち、相撲界に入門するいきさつなどが詳細かつ軽妙に描かれ、
夫の相撲観についても触れています。
 
 彼は、ほかのスポーツにはない相撲独特のすぐれた技や伝統をもつその奥深さに
 とくに魅入られているという。
 しかし最近は、力士が大型化する傾向にあり、相撲が、磨かれた技の競い合いよりも、
 パワフルで大きなからだのぶつかり合いになってしまっていることを嘆く。
 「これが昨今の相撲人気低迷の主な原因ではないでしょうか」と彼は言う。
 
 「心技体」のなかで「心」がいちばん重要と見る彼は、
 40代になっても相撲を取り続ける気力があるという。
 それどころか、土俵の上で死んでも構わないと語っている。
 
さすがに死ぬまでは取りきれなかったけど、結局47歳ちょい手前まで取り続けちゃいましたね。
たいした気力です。
 
そのほか結婚にはいまのところ関心がないことや、当時ロンドンに住んでいた兄家族を訪ねたときのこと、
居酒屋で飲むのが好きで、焼酎とウィスキーをとくに好むこと、
クラシック、とくにベートーベンとショパンをよく聴くこと、司馬遼太郎を愛読していること、
近ごろは自ら立ち上げた部屋のホームページの更新や新聞づくりに多くの時間を費やしていることなど、
かなりパーソナルなことまでつまびらかにされています。
 
このインタビューはおそらく2、3時間に及んだであろうと推測されますが、
当人はこのローラさんのことも取材自体すらも覚えていないのだと。
10年ちょっと前のことなんですがね。
夫婦そろって忘れっぽくて困ります。
 
この記事の最後には、「彼またはW部屋にコンタクトをとりたい人のため」に
部屋のEメールアドレスとホームページのURLが記され、
「筆者はW部屋ホームページの146,829番目の訪問者です」と結ばれています。
 
あれから13年ほど。
合併によりW部屋はT部屋となり、ちなみにホームページへの訪問者は
ただいま5,348,209人となっています。