互いを尊重し合うよきライバル

「女だけの相撲大会」の案内をもらって、出場するかどうか迷っていた私でしたが、
諸般の事情により結局、今年は“休場”しました。
 
22回目となった今年の優勝者は「おでぶ山」。
14回大会に優勝して以来、1回おきに優勝しているので、
今回が通算5度目の優勝ということになります。
 
今年の決勝の相手は、昨年の覇者「悦乃海」。
 
「悦乃海」といえば、優勝2回の実績もあり、
週末ごとに相撲道場に通って稽古を積んでいるような、
この大会の出場者には珍しい正統派。
体重は70キロくらいで、一般の女子としてはかなりがっちりしていますが、
準決勝に進むくらいになると、軒並み100キロ近くあるほどの大型力士ばかりなので、
小兵と呼んでいい体格です。
 
一方の「おでぶ山」はなんと130キロほど。
相撲に関しては素人ながらも、トラックの運転手を生業とし、
日々何十キロという荷物を担いでいるというので地力はかなりあります。
 
結果は、力の「おでぶ山」が技の「悦乃海」を制した形となりました。
 
この両者、実はうちに来てくれたことがあります。
私も出場した3年前、わが家で「おでぶ山」の優勝祝いも兼ねて、
大会の打ち上げをしたのです。
 
現役のお相撲さん(?)3人+元お相撲さんが集まったので、ふるまったのは当然ちゃんこ鍋。
ほかにもお料理を出しましたが、さすがに食べる量も飲む量も半端ありません。
「悦乃海」にいたっては、日本酒一升をほとんどひとりで飲みほしてしまいました。
(私はソップ、夫は現役を退いているので、食べる量も飲む量もいたって普通)
 
決勝、準決勝の常連であるお二人からは、
よきライバルとして互いに敬意を払っているのが伝わってきて
見ていてとても清々しい気持ちになります。
 
彼女たちとはレベルが相当ちがうので、私は相手にもされていないのですが、
それでも同じ出場者として大会に参加した者同士、
言葉では表現できない、通じ合う“何か”を感じられて、pricelessな時間でした。