元お相撲さんの沽券にかかわる…

「おでぶ山」&「悦乃海」に再会したのは、そのほぼ3カ月後の晩夏。
9月中旬に釧路で開催される女相撲大会への出場に向けて、
「おでぶ山」が稽古をしたいということで、日が暮れたあと両国公園に集合したのでした。
 
私は福島町だけでいっぱいいっぱいなので、釧路大会には出ません。
だから、稽古も見てるだけ~。
「悦乃海」も今回は休場だけど、ちゃんとシコ踏んだり、すり足したりしてました。
さすがです!
 
私たちを遠巻きになんとなく見ている人たちもいましたが、
犬の散歩をしているオバサマが、さりげな~く輪に加わり、
腰割りのやり方を確認しつつ、数回やって去っていったのが
やけに自然で、おかしかったのを覚えています。
 
さて、この日主役の「おでぶ山」。
腰割りやシコのあと、夫が実際に胸を出したのですが、
「おでぶ山」が全力でぶつかっていっても、夫はびくとも動きません。
そのうち、彼女の息が上がってきて降参。
まったく歯が立たないことに、少しショックを受けている様子でした。
 
「おでぶ山」は世のたいていの男性よりも、体格的にも体力的にも勝っているので、
そんじょそこらのオトコには相撲で負けない自信があったのだと思います。
 
いくら元お相撲さんといえども、相手は現役を退いてかなり経つオジサンだし、
自分よりからだもずいぶん小さい(身長は5、6センチ低く、体重は50キロくらい軽い)ので、
押せないはずはないと思っていたとしても不思議ではありません。
 
この体格差を見て、何を隠そう妻である私も、夫が投げられちゃうんじゃないか
と内心ヒヤヒヤしてました(;^_^A
うちに帰って夫にそう話すと、プライドが傷つけられたという、憮然とした表情…。
見くびってました、ゴメンナサイ(^^
 
公園での稽古の後、近くの韓国料理店で「おでぶ山」の壮行会をしたのですが、
彼女はずっと、夫を「師匠」と呼んでいました~
 
完治していなかった足のケガが影響して、その年は残念ながら優勝を逃してしまう結果となりました。
ただ、公園稽古では計らずも夫の沽券が守られることになったので、めでたしめでたし。