正しい姿勢を考える

先週、よりよい姿勢を考えるワークショップに参加してきました。
これは、安田登さんが続けていらっしゃる広尾の東江寺さんでの寺子屋姿勢学会の共催
 
姿勢学会とは、学童教育において「姿勢を正す」という躾が疎かになっている現状を憂い、
姿勢教育の重要性を科学的に分析し、再構築することによって
正しい姿勢を全国的に普及させることを目的としたNPO法人
安田さんも夫もメンバーになっています。

さて、この日行われた姿勢特別寺子屋では、能楽師であり米国公認ロルファーでもある安田さん、
ゴルフのコーチングプロであるマイク小西さん、元力士でシコトレに関する著書もある夫の3人が、
それぞれの立場から、よい姿勢のつくり方をレクチャー。
 
安田さんは、よい姿勢とは、その人が無理をしないまっすぐな形であり、
けっして「背すじを伸ばそう」、「胸を張ろう」と意識しないことが大切であると説かれました。
いい姿勢をつくるにはまず、からだ、とくに緊張しやすい首、肩、腰、顎関節を緩める必要があるとのこと。
意識の持ちようでからだが緩み、柔らかくなることを紹介してくださり、
それを参加者みんなで体験し盛り上がりました。
 
マイクさんは米国で、岡本綾子さんから石川遼クンまで、
プロを主体としてゴルファーのコーチをされてきた方。
ゴルフのスイング理論を構築される過程で、いい姿勢があらゆるパフォーマンスの向上につながることに気づき、
以来、姿勢について大きな関心を抱くようになられたのだそうです。
姿勢は、運動能力のみならず、マインドのあり方や血流、リンパの流れにも影響するのだとか。
だれでも瞬時に、いい姿勢をつくれるメソッドをご紹介くださいました。
 
さて夫は、双葉山の立ち姿の写真を示し、これが理想の姿勢だと力説。
まっすぐに立ち、からだの芯に軸があるように見えるけれど、どこにもまったく力みがありません。
安田さんのおっしゃった、まさに「無理をしない形」です。
 
体幹はしっかりしているのに、からだの表面は力みなく緩んでいる」状態をつくるのが、
「腰割り」や「シコ」や「テッポウ」などのシコトレ。
ということで、みなさんにも実践していただきました。
 
3人がそれぞれ独自の視点から、「よい姿勢」について語ってくれましたが、
いずれも通じ合っているように感じました。
「からだを緩める」のがカギであることは間違いなさそうです。
 
見た目の美しさばかりでなく、意識や健康、さらには美容にも影響を及ぼす「姿勢」。
けっして侮れません。
 
さあ、明日も夫は安田さんとごいっしょ。
内田樹さんと3人で、「能の身体、合気道の身体、相撲の身体」についてのセッションです。
内田さんの神戸の道場「凱風館」にて。
どんなお話が展開されるのでしょう? すごくおもしろそう!
でも私は残念ながらお留守番です。