小肌と煮蛤の旨い店

『わくわく大相撲ガイド』をくださった、なじみのお寿司屋さんとは
蔵前の「幸鮓」さん。
 
当時、このお店の目の前に住んでいた私たちは、
気になりながらも意を決しきれず、そのまま1年ほど経ってしまったのですが、
あるときからお店の入り口横に
「小肌と煮蛤の旨い店」と染め抜いた、赤紫の大きな幕が掲げられるようになり、
それならば!と暖簾をくぐったのでありました。
 
以来、ここは私たちの大のお気に入りに。
はじめのうちは、「何かがちがう、ほかとはちがう」と思いつつも、
ただ「おいしい、おいしい」といただいていたのですが、
通ううちに、ネタとシャリのバランスが絶妙に計られていることを悟り、
ネタにほどこされる丁寧かつこだわりのシゴトが垣間見られるように。
お客として成長したんですね~p(^^)q
 
ご主人は、そんな技巧をひけらかすようなことは、もちろんなさいません。
なんてったって江戸っ子ですから。
でも、会話の端々から、そしてなにより食べてみれば、それは自ずと伝わります。
 
さて、そんなご主人の興味の対象は実に多岐にわたっているので、いつも感心するのですが、
お相撲もそのうちのひとつ。東京場所はたいてい国技館に足を運んでいらっしゃるようです。
 
私たちが訪れればお相撲の話になるのは必定。
先日はお客さまも巻き込んで、お店がシコトレ教室に早変わり。
袖振り合うも他生の縁とばかりに、夫はその日初めてお会いした殿方たちに
テッポウや腰割りをご指導申し上げておりました。
 
ご主人も腰割りを実践されているそうで、
「続けているうちに重心を置く位置がつかめた」と正しい腰割りを習得されたご様子。
ぜんぜんつらくないからと、いまでは20回を1セットとして、1日3セットやっていらっしゃるそうです。
お仕事柄、かがむ体勢をとることが多いため、以前はときどき腰が痛むことがあったけれど、
腰割りを始めてからはそれがなくなったとか。
 
ご主人にはこれからも幾久しくおいしいお寿司を握っていただきたいので、
シコトレを継続して、健康維持に努めてくださいね。