大相撲初観戦の人たちは…♪
はじめてお相撲を見に行った人の観点というのは意外性があって、興味深い感想が聞けるので、
観戦後にごいっしょする機会をつくるようにしています。
みなさんに共通するのは、大興奮状態であること。
話したいことがたくさんあって、雄弁であること。
福岡滞在中、毎年寄らせていただいているトラットリアのオーナーご夫妻が、
初観戦の日、彼らの興味をひいたのはまず、幕内力士の控え座布団。
各力士の名前が入った色とりどりの座布団がつぎつぎに運ばれてくる様子に目が奪われちゃったようで、
“マイ・座布団”があるなんてすごい!と感激していらっしゃいました。
そして、気になったのが呼出さんの動き。
仕切りの間、念入りに蛇の目の砂にほうきを入れている姿を見て、
なんて神経質な人たちだろうと思った、というのです。
「そこまで何度も掃かなくても、十分キレイだよ」と。
ご夫妻には、呼出さんたちがお掃除をしているように見えたんですね。
「汚れたから清掃するのではなく、汚れる前から清掃」をモットーとする
ディズニーランドのお掃除みたいだとおっしゃっていました。
際どい勝負を判定するのに、重要な判断材料となる蛇の目の砂。
物言いがついたときに勝負審判の親方衆が身をかがめて、
蛇の目に残された踏み切りや踏み越しの跡を確認している姿は、ときどき見られますよね。
その蛇の目に取組前から足跡がついていたのでは意味がなくなるので、
仕切りを重ねる力士が歩くたびにほうきを入れているのだ、
と説明すると、驚きつつも納得してくださったようでした。
とにかく初めての相撲観戦を存分に楽しんでくださったご様子で、
今年もいち早くチケット手配のご依頼メールがありました。
本当は初日に行きたかったそうですが、ごいっしょされる方たちの都合がつかなかったため、
今年は千秋楽に観戦予定。
彼らが初日を好む理由はふたつ。
①初日の相撲を生で見て、各力士の今場所の好不調を占う楽しみがあること
②休場力士が最少であること
そう聞いていたので、休場力士が出ませんようにと、今場所はとくに強く祈っていたのですが、
4日目にして、すでに大関二人が休場してしまいました。
ご夫妻は観戦予定日を前に、がっかりしていらっしゃるだろうなぁ…。