夫に稽古をつけてもらう。

出場を決めたのは、大会のほぼ1か月前でした。
申し込みを済ませると、気持ちも生活も大会に向かって一転。
それからは毎日、日中は隅田川の河畔で腰割りやシコなどの自主トレに励み、

夕食後はリビングで夫と稽古です。

ゴロンゴロン投げられた、10年前のビデオを夫に見てもらうと、手と足の動きがちぐはぐとの指摘。
左を差すのはうまいのに、そのとき出すべき足が逆、

つまり左を差すなら左足を前に出すべきところ、右足が出ているので、

これでは相手に上手を取ってくださいと言わんばかりで、投げられるのは至極当然だと…。

それを踏まえ、夫との稽古は左四つの形や足の運び方の確認が中心で、

本気でぶつかっていくような稽古はしていません。

というより、そう広くもなくテレビなどの障害物のあるリビングではできません(^^;

体重がないうえに極端に非力ときている私が勝つためには、

合理的なからだの使い方をしなければなりませんから、
かいなを返せば相手の重心が浮くこと、
内くるぶしの下に重心を置くと押されたり投げを打たれても残せることを

夫との稽古で感覚的に覚えました。

大会の日が近づくにつれ、緊張感と高揚感が増していきました。

女だけの相撲大会は、毎年母の日(5月の第2日曜日)に行われます。
すなわちそれは、5月場所の初日と重なるため夫は応援に来られないということ。

というわけで、彼のお役目は東京でおしまい。
北海道に渡れば、あとは私ががんばるだけです。