物思いの秋

 
負け越して重き足どり秋あはれ
 
夫は現役最後の年の秋場所、つまり最後の東京場所を負け越して終えました。
この句は、そのときの心境を思い出して詠んだものです。
 
夫が負けると、足が重くて前に進まず、国技館からの家路が遠く遠く感じられたものですが、
負け越しとなると、秋のもの寂しさも手伝って、ため息を何度もつきながら、
うつむきがちに隅田川を渡ったのをいまも覚えています。
 
今場所は早くも14日目。
負け越しが決まってしまった力士もたくさんいます。
来場所はきっと勝ち越して、なんならスキップして帰れますように