そら豆とテッポウ柱

そら豆のおいしい季節になりました。

そら豆を茹でるときに、皮に切り込みを入れるのは、
熱を通しやすくし、食べる際に皮をむきやすくするため以外に、
皮にシワがよるのを防いで美しくゆで上げるためでもあります。

先日、切り込みを入れてゆでたそら豆をつまみながらそんな話を夫にすると、彼は
テッポウ柱の「切り込み」みたいだね、と言いました。

そう、テッポウ柱にも、あらかじめ「切り込み」が入っているのです。
乾燥して割れるのを防ぐため、柱の裏面に当たる部分にこの「切り込み」は入れられているそう。

ところで、テッポウ柱に主に用いられるのは、節のないヒノキ。
強度と耐久性に優れ、割れにくく曲がりにくいという特性があるため、
土俵に埋め込んで長年使うのにもっとも適しているのだとか。

長年使い込んだテッポウ柱は、手の当たる部分はツヤ光りし、手の形にへこんでくるそうで、
まさに鍛錬の跡がうかがえるというものです。

5月場所観戦のお土産には、たいていそら豆が入っています。
そら豆をつまみながら、本場所の土俵上のお相撲さんの陰の努力にも思いを馳せてみてください♪