“取りごろ”の体重

千秋楽のテレビ放送の実況は藤井アナウンサー、
解説は正面が北の富士さん、向正面が舞の海さんでした。
 
大関取りの高安が不甲斐ない成績に終わったことについて、
北の富士さんがその原因のひとつに体重の過度な増加があるのではないかと指摘。
 
いわく、これまで「名横綱」、「名力士」と言われたなかに大型力士はおらず、
みな平均よりやや小さいかせいぜい平均並みだと。
 
からだを必要以上に大きくすることの弊害が、藤井アナと舞の海さんからも語られました。
 
自分で自分のからだをもて余し動きが鈍くなる、
体重に任せて相撲を取るので技が磨かれない、
叩かれると簡単に前に落ちてしまう…。
 
北の富士さんは、それぞれの力士に“取りごろ”の体重があるはずとして、
勝つために安易に体重を増やそうとするいまの風潮についてかなり強く苦言を呈しておられたし、
舞の海さんも同調、藤井アナは師匠が弟子にしっかりおしえなければならないことだと締めくくりました。
 
取組と取組の間の短い時間でしたが、それぞれが相撲を愛しておられること、
そのうえで大相撲のいまとこれからを真剣に考えておられることが伝わってくる、
とてもいい“鼎談”でした。
 
力士や親方衆はもちろん、相撲界全体で、改めて考えなければならない問題ですね。